☆2009.11.22 チャリティ・コンサ-ト (東京・葛西)

インド音楽の夕べ

インドの伝統舞踊と歌唱

 

2009122日、日本ヴェーダーンタ協会は東京江戸川区の葛西区民館で、インドの伝統舞踊と歌唱によるチャリティコンサートを開催しました。この慈善イベントは協会の創立50周年式典の一環で、インド大使館、ダルシャナム(音楽を通じてインドの伝統と文化を日本に紹介する機関)にご後援いただきました。「インド音楽の夕べ」と名付けられたこのイベントでは、アンサンブルユニットとダンスユニットがそれぞれ二組ずつ演奏やダンスを披露しました。

開演予定の午後6時を少し過ぎた頃幕が上がり、初めに日本ヴェーダーンタ協会のスワーミー・メダサーナンダが開催の挨拶と祈りの言葉を述べました。続いて、シタール奏者 チャンドラカント・サラデシュムク博士、タブラ奏者 クル・ブーシャン・バールガヴァさん、タンプーラ(インド北部の弦楽器)奏者 山田さんが、素晴らしい二曲のラーガを披露し、聴衆に大きな感銘を与えました。

次に、サントゥール(打弦楽器)奏者 宮下節雄さん、タブラ奏者 ディネッシュ・チャンドラ・ディヨンディさん、そして再びタンプーラ奏者 山田さんが、初めのユニットとは趣の異なるラーガを二曲演奏し、大きな拍手を浴びました。

最後に二組のアンサンブルユニットは、流派のまったく異なる二人のタブラ奏者を含め共に演奏し、素晴らしいハーモニーを奏でました。

続いて、ラヌ・バッタチャリアさんがクチプティと呼ばれる古典舞踊の一つを披露しました。インド南部のKuchipudiという村を発祥とするこのダンスは、音楽、ダンス、演技を組み合わせた表現力豊かな美しい舞踊です。バッタチャリアさんは最初の物語を踊った後、ある乙女が供物の奉献を通じて主クリシュナの恩寵を得ようとする物語を伝えるのに用いられる、さまざまなしぐさや表情、表現方法についていくつか説明しました。そして、実際にその物語を踊りました。素晴らしい演技でした。

最後に、五人の日本人女性がオリッシーの踊りを披露しました。オリッシーとは、インド東部のオリッサ州にある寺院で生まれた伝統舞踊です。宗教と宗教芸術に深い関係のあるオリッシーは、今日、叙情性、神性、人間性が一つに溶け合った舞踊であると考えられています。ダンサーは、『Studio OdissiBグループ、ナチュニのメンバーである晴美さん、すみかさん、裕子さん、侑さん、そして振付家・舞踊指導者の安延佳珠子さんでした。安延さんはご自分のスタジオだけでなくインド大使館でもオリッシーを教えていらっしゃいます。ダンサーたちのぴったりと息のあった優美な踊りは会場全体を惹きつけてやみませんでした。

イベント終了にあたり、スワーミー・メダサーナンダは、創立50周年祝賀委員会の副委員長である奈良教授をステージにお呼びし、素晴らしい音楽と舞踊を披露してくださった皆さんに教授と共に花束を贈呈しました。そして、シタール奏者 チャンドラカント・サラデシュムク博士が運営されている、コンサートや講演によりインドの伝統と文化を日本に紹介する機関 ダルシャナムのPooja Sardeshmukh夫人がステージに上がられました。

Poojaさんは、英語と日本語で次のように挨拶されました。「私たちはこのイベントの後援者であるとご紹介いただきましたが、私はこれを訂正したいと思います。私たちが行っていることは、私たちにできる最低限のことに過ぎません。50年以上もこの国で活動を続けてこられたヴェーダーンタ協会のために、このイベントのプロモーション活動をもっともっとすればよかったと思っています。このようにわずかながらでも協会のお役に立てるということは、むしろ私たちの特権と言えるでしょう。」またPoojaさんは、演奏者、ダンサーの皆さんからイベント成功のために大きな時間と労力とをいただいたこと、およびインド大使館員の方々にご協力いただいたことに、謝辞を述べられました。