☆2009.6.14 創立50周年記念祝賀会 開会式 (インド大使館ホールにて)
<開会式の部>
午後2時より、「創立50周年記念祝賀会」の最初の行事と、「スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕147年記念祝賀会」が、スワーミー・メダサーナンダ師及びスワーミー・サッティヤロカーナンダ師によるヴェーダの祈りの朗唱と共に始まりました。
続いて、在日インド大使H.K.シン閣下の代理公使であるサンジャイ・バッタチャリヤ閣下、閣下夫人、特別にお招きした米国西ワシントン地区ヴェーダーンタ協会会長スワーミー・バスカラーナンダ師が、シュリー・ラーマクリシュナ、シュリー・サーラダー・デーヴィー、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダのお写真の掲げられた祭壇に灯明と献花を行いました。
スワーミー・メダサーナンダ師がラーマクリシュナ・マト・アンド・ラーマクリシュナ・ミッションのプレジデント、スワーミー・アートマスターナンダ師のお祝いの言葉を紹介し、併せて歓迎の挨拶を述べ、協会の設立と活動に貢献した大勢の関係者に謝意を表すと共に、日印関係のさきがけとなったヴィヴェーカーナンダと岡倉天心の交流について触れました。また、日本ヴェーダーンタ協会事務長を永く務める小薗井正信氏はこの特別な日にあたり、関係者への感謝を述べると共に自らのこれまでの回想を述べました。
続いて、司会者の松井ケティ教授により壇上に請われたバッタチャリヤ閣下が、インド大使シン閣下の代理として開会の挨拶を行い、ヴィヴェーカーナンダが永遠と霊性のインド大使として、全世界に生き続けることを述べ、調和と人間性の発展、日本とインドの友好の絆の深まりと成功を願いました。
引き続き、閣下、バスカラーナンダ師、来賓として招かれたカトリック教会の森一弘司教、東方学院院長の前田専學東京大学名誉教授が、四冊の書籍及び日本語によるオリジナル賛歌のCDについて、新刊発行の披露を行いました。今回の新刊は、「不滅の言葉特別号」、「ウパニシャッド」、「スワーミー・ヴィヴェーカーナンダと日本(日・英二カ国語でそれぞれ発行)」、「インスパイヤリング・メッセージVol.1」、そしてCD「こころに咲く花~やすらぎの信仰歌~」です。
プログラムは著名な来賓の方々、バスカラーナンダ師、森司教、前田教授、の講演に移りました。
はじめにバスカラーナンダ師は、無私の奉仕というテーマについて、ダルマをはじめヴェーダの様々な教えを取り上げ聴衆に語りました。また一九七八年から師が築いてきた日本の人々との交流を思い出深く語り、協会及び関係者の今後の神のご加護を願いました。
続いて演壇に立たれた森司教は、「真の隣人愛―他者との関係を築くために―」という表題で講演されました。カトリック教会の「汝の隣人を愛せよ」という実践についての経緯や、新約、旧約聖書にさかのぼって、隣人への奉仕について分析した司教のお考えを述べられ、マザー・テレサに見られるような、個人が持つ信仰や諸般の違いをそのまま受け入れた上での奉仕が、人と神への真の関わり方であることを強調されました。
最後に前田教授が演壇に立たれ、「人々への無私の奉仕」という表題で、グローバル化が進み他者や他国の人々との関係が避けられない、現代における他者の立場に立つことの重要性や、仏教の無我、慈悲、無財の七施等について説明されました。また教授が現在院長を務める東方学院を設立した中村元(はじめ)博士について語り、博士の訳した仏教典から慈悲の詩を引用され祈りを奉げました。
貴重な講演に対しては、協会の副会長を務める奈良毅教授より感謝の意が表され、またA.P.S.マニ氏がこの式典に貢献した関係者に対して謝辞を述べました。
<文化交流プログラム>
30分の休憩時には、インドのボランティアの皆さんより、
大変おいしい茶菓が振る舞われました。
松原香苗さんの司会でステージの幕が上がると、清水良陽さん、春さん、栄三さん、禅さんの四兄弟の少年達がステージ中央でスポットライトの中、ラーマクリシュナの賛歌を元気よく朗唱し大役を果たしました。
リラックスした静寂の中、続いて、泉田香穂里さん、三宅偕子さん、鈴木啓子さん、ロニー・ハーシュさん、鈴木規子さん、清水礼子さん、シタール奏者の井上憲司さんにより、日本語による協会オリジナルの美しい賛歌が歌われました。
日本語による賛歌の次は、インドの皆さんによる賛歌が神に奉げられました。バスワティ・ゴーシュさん、インドラニル・ロイ・チョウドリさん、メータ・チャンダさん、サンジブ・チャンダさん、リタ・カーさん、ヴィシュワ・ゴーシュさん、サガリカ・ダスさん、タブラ奏者のミリンモイ・ダスさん、泉田香穂里さん(キーボード)、による賛歌は高い品格があります。
最後に、インド最古の古典舞踊といわれるバラタナティヤムが公演されました。今回特別に、著名な舞踊家であるシュヴァ・小久保・チャクラバーティ女史が主宰するインディアン・クラシカル・ダンス・トゥループをお招きし、神にダンスを捧げて戴きました。女史、谷口とも子さん、岡田さち代さん、小川さやかさん、市川ゆみかさん達の五名によるステージは、この良き日を祝う舞踊として聴衆に感動を与えるすばらしいものとなりました。
同日の全てのプログラムの締めくくりには、ジャグモハン・チャンドラーニ氏が感謝の辞を述べ、この後一年間に予定される様々な行事の成功をアピールしました。
参加者の国籍は日本人・インド人に加えてその他の国の方々も参加され、その総数はボランティアの方々をも含めて300人以上になりました。